地域の看護ニーズに対応できる看護基礎教育のあり方

はじめに

　高齢化社会を迎えて，保健・医療サービスは量とともに質についての期待が増大している。昨年，看護制度検討会は21世紀に向かっての看護制度改革について提言し，かつ期待される看護職者の具備すべき要件を答申した。今日の看護における諸問題とその改善について，すでに行政当局はその具体化のための検討に着手していると聞いている。看護教育の，より一層の充実のために国家試験の改定立示され，看護婦学校養成所指定規則の改善や新しいカリキュラムも間もなく提示されるとは思うが，昭和42年からこれまですすめられてきた看護基礎教育をふりかえり，地域看護のニーズに対応できる看護教育のあり方について考えたい。