特集 保健婦の世界を外からみると
〈住民の声〉
もっと住民のなかに入って来てほしい
松本 妙子
1
1よりよい医療を考える多摩市民の会
pp.1080-1082
発行日 1988年12月10日
Published Date 1988/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207658
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■保健婦を身近に感じたとき
私が保健婦さんを身近に感じたときは過去に1回だけありました。6年前,10年ぶりに出産したとき,子宮頸管裂傷,弛緩出血という大出血でショック状態に陥り,余病を併発して,1か月間入院生活を送ったことがあったのですが,退院して,母子手帳にくっついていた保健所宛のハガキを出したところ,保健婦さんから「赤ちゃんを見に行きます」という電話が来たのです。まだ床上げをしてなくて,子どもの世話は72歳になる姑がやっていますと話すと,「お年寄りで大丈夫かしら」と心配そうな言葉が返って来ました。
数日後,わが家にやって来たその保健婦さんは,若くて明るい感じの良い人で,子どもの体重を計ったり発育状態を観察して,「おばあちゃん,元気そうなので大丈夫ね」と安心した様子で帰って行きました。家庭訪問という形での触れ合いのせいか,この町の保健婦さんという印象を持ちました。
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