今月の臨床 中高年女性のトータルヘルスケア
メタボリックシンドローム
1.もっと気にしてほしい肥満
高橋 一広
1
,
高田 恵子
1
,
吉田 隆之
1
,
倉智 博久
1
1山形大学医学部産科婦人科学
pp.916-919
発行日 2007年7月10日
Published Date 2007/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101417
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はじめに
女性にとって太るということは美容上大きな関心事である.特に若い女性では太ることを気にするあまり,20歳代の女性の2割以上が“やせ”の状態である.しかし40歳以後には年齢とともに肥満者の割合が増加してくる.肥満は美容上の問題だけではなく,女性の生殖機能に大きくかかわっている.女性の肥満で性成熟期から問題となるのは,(1)肥満と月経異常・妊孕力低下,(2)妊娠中の肥満と妊娠合併症の増加,(3)閉経後の肥満とメタボリックシンドロームおよび子宮体癌・乳がんの増加,などである.本稿では特に上記(3)の「閉経後の肥満」を取り上げる.
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