連載 島根県の重点地区活動―地域がどよめき,芽吹く・26
総合保健活動をみんなで進めていくために—いのちと生活を守るネットワークづくり
河野 哲
1
,
福澤 ちず子
2
,
金森 詞子
3
,
山本 直子
4
1島根県美都町二川公民館
2島根県中部福祉事務所
3島根県立大東高等学校
4中国電力(株)島根支店
pp.1019-1023
発行日 1988年11月10日
Published Date 1988/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207643
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地域保健活動におけるコア・ダイナミクスである重点地域活動を,総合活動に発展させていくうえで重要な取り組みにソーシャル・ネットワークの形成がある。最近,国や県から長期,中期計画策定の指導が強化されている。県,保健所を介しての行政的計画策定強化の意図するところは,医療費高騰抑制,福祉・保健・医療の再編・合理化を伴う「一本化」から,さらに21世紀を展望した住民と行政の情報管理化,広域行政圏化を企図し,国民総背番号制,道州制などの問題をはらみつつ,「総合安全保障体制」へと収斂しつつあるように思われる。
このような上からの計画・管理・指導の強化に対して重要なのは住民主体の取り組みと自治体や医療・保健・福祉・教育などの関係諸機関に働く人達の"草の根"を支える活動,そしてネットワークづくりである。島根では,各地域,地域でそれぞれ特徴のあるネットワークが活動を支えている。
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