特集 老人の在宅ケア(1)その新しい展開
経済的視点からみた在宅ケアと施設ケア
前田 信雄
1
1札幌医科大学
pp.798-803
発行日 1988年9月10日
Published Date 1988/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207598
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はじめに
在宅ケアの経済的評価が,当初与えられたテーマであった。老人保健施設に関連させて,在宅ケアの費用の仮設的な分析については,私もいままで意見を出してきた1)。また,厚生省委託の「在宅ケアの経済的評価の研究」(佐藤智班長)も,昭和62年2月に発表された2)。
実証研究のテーマとして掘り下げるべき点が,まだ残されている。つまり,在宅ケアと施設ケアとのいずれが,どれだけ高価につくかの議論と,統計的な検証が必要である。しかし,これらの点については,かなり大がかりな統計調査がなされないといけない。あわせて,データを持っている行政や中央官庁の情報公開も大事である。地域ごとの学際的な実証研究にも期待したい。
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