連載 活動の中から
M君とともに
吉田 幸永
pp.384-385
発行日 1987年5月10日
Published Date 1987/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207323
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重症心臓障害児M君のことは以前本誌に掲載された。
あれから5年,M君は小学校3年になった。小学校に入れば担任の先生や養護の先生がおられるから安心と思っていたやさき,M君の母親Kさんが保健相談所に現われた。なかなか口を開いてくれないKさんが最後に言ったのは,M君が〈登校拒否〉をしていることであった。まさかM君が……? 理由を聞いてみると,学校の先生に「毎日学校へ来るか,養護学校へ行くか,手術をするか」と,きつうきつう言われた,と泣きながら訴えた。そして帰りぎわに,「あの熱心な保健婦さん,どこへ行かれた,とN先生が聞かれました」と言った。エエッ,わたしのことをN先生が! ようし,がんばるぞ,M君を支える活動に枠はない。
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