連載 保健活動の〈見直し〉から〈見通し〉へ・24
Two in Oneの"トータル情報"を保健医療の情報交換にいかす発想—立場をこえたトータルな「対話」の回復を求めて
丸地 信弘
1
1PHC研究会・東大医学部保健学科
pp.786-797
発行日 1985年9月10日
Published Date 1985/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207054
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はじめに
活動「見直し」から「見通し」をめざしたこのシリーズも終盤を迎えて,活動に係わる人々の立場性を越えた"トータル情報"の捉えと伝達について語る段階になった。実は,このことは昨年秋からの〈第3の視点〉,今年6月号の〈第3の自然史〉のような,人々の共通感覚にふれる話題が中心になり始めたことに大いに関係している。
もっとも,上述の内容は誰にとっても当たり前(自然)で,日常生活や保健活動で無意識のうちにやっていることである。しかし,人々はそうしたことの認識や実践において相当の個人差があることに気づいていても,従来それを学問的に問題視し,語り合う共通の理論と方法論を持ち合わせていなかった。
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