特集 事例と対話する事例検討—東京・特別区「訪問指導」研修を素材として
第1部/「訪問指導」研修を通しての自己拡大
「研修活動」に係わって芽生えた私のTwo in One
松田 正己
1
1東大医学部保健学科
pp.985-990
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207082
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
今の時点でふり返って,私が11か月間係わってきた「訪問指導研修」とは自分にとって何であったか,という問いに応えねばならない自分を見出す。これまでは前だけ見て「研修」の検討を進めてきた。従って,時々ふり返ってもそれは余裕のないものであった。保健活動でもそうだが,実践の最中はいくらふり返っても,すぐに新しい事態が起きるので,その対応に追われ,ゆっくりものを考えるヒマなどない。また,"ヘタ"に考えだすと周りの人々から思わぬ反応が戻ってきたりするので,とても根本的なことは考えにくい。
とは言え,日頃は地域住民の健康保持や病人・患者をケアしている保健・医療専門家にとって,そもそも私達が「研修」を素材として,1年近く自主的な検討を進めたのは何か,気がかりとなるだろう。
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.