特集 保健婦学生がインタビュー 先輩が語る戦後の活動の軌跡(4)—19都県・25人の証言
九州
もう一つも思い残すことはないこれでよかった—鴨川スエノさん(大分県)
伊藤 洋子
1
,
井上 伸子
1
,
大津留 泰代
1
,
神田 悦子
1
1大分県立厚生学院保健助産学科
pp.348-351
発行日 1985年5月10日
Published Date 1985/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206994
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30年間挟間町の保健婦活動に取り組んでこられた鴨川保健婦さんを,インタビューしてみないかという話しが学校からあった時,正直いって戸惑った。というのは,すぐにはその意義を感じとれなかったからである。しかし,学生の間で話し合っていくうちに,貴重なチャンスを与えられていることに気づき,挑戦してみることになった。
鴨川保健婦さんにインタビューをしたのは12月9日,快晴の日だった。役場の保健婦室の前では来春完成予定の保健センターの工事が着々とすすめられていた。笑顔で迎えて下さった保健婦室にはストーブが赤々と燃え,私たちへのあたたかな心配りを感じた。私たちは,30年の長い年月の流れのなかで,鴨川さんの保健婦として,人間としての姿をすべて浮彫りにできたらと,少々気負い気味でインタビューに臨んだ。
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