公衆衛生人国記
大分県—大分の保健医療史に残る人びと
伊藤 秀夫
1
Hideo ITO
1
1大分県環境保健部
pp.352-354
発行日 1988年5月15日
Published Date 1988/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207690
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温泉
「トビの湯」・「鳥の湯」等々,多くの伝承に見られるように,大分県の温泉の歴史は古い.豊後国守護職大友頼泰は文永9年(1272),温泉奉行を置き,建治2年(1276),彼が招いた一遍上人(河野通有の叔父)により別府の鉄輪地獄地帯を鎮めて蒸し湯を開き,更に浜脇・明礬の温泉を改修して元寇の役の負傷者の治療に当たったといわれる.
以来,温泉は,民間伝承の薬草類とともに,庶民の疾病治療・健康回復の「湯治場」として利用されてきた.
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