連載 保健活動の〈見直し〉から〈見通し〉へ・19
人間の活動の本質に迫る第3の視点—訪問指導研修を企画する過程で知る
松田 正己
1,2
1PHC研究会
2東大大学院医学系研究科
pp.190-198
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206964
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
<第3の視点>1)を理解し,さらに<三位一体>2)で"ものごと"を捕えることは,確かに日常の実践で私達自身がやっている当り前のことです。しかし,それをしっかりとこの手でつかむことは大変に難しいのも事実です。正直な所,つかんだと思っても,スルリと手から抜け出してしまう"モヤモヤ"とした存在だと感じています。
<第3の視点>は,本来は自分で探し出さねば見つからないことであり,その探し方も注意をしないと迷路に入り込んでしまう性質を持っています。私は最近,ある研修の打ち合わせを通して,<第3の視点>の必要性を体で感じた体験をしました。そこで,<第3の視点>とは何か,それにどのような姿勢で臨むべきか,どうアプローチすべきか,また<第3の視点>がわかった瞬間にどんな視野や世界が開けてくるか,といった<第3の視点>への好ましい近づき方について,私の体験を基に述べてみたいと思います。
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.