ケース研究
在宅ねたきり老人の心身に影響を及ぼす家族関係について
宮城 重二
1
,
瀬良垣 孝子
1
,
松元 玲子
1
,
平良 一彦
1
,
照屋 寛善
1
1琉球大学医学部保健学科保健管理学教室
pp.927-933
発行日 1984年11月10日
Published Date 1984/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206917
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I.はじめに
高齢化社会の到来に伴い,心身に障害をもつ老人とりわけねたきり老人は今後ますます増加すると考えられ,ねたきり老人対策は今日ならびに将来の大きな社会問題となってきている。すでに,全国社会福祉協議会(全社協)1)がねたきり老人実態調査を全国的に実施し,その対策の重要性と緊急性を指摘して以来,国民的課題となっている。
従来,ねたきり老人に関する調査研究は,老人福祉,地域看護及び訪問看護,リハビリテーション,医学,家族病理の観点からの研究に大別される。しかし,多くの識者2〜5)が家族の情愛や積極的な介護がねたきり老人の心身の安定や回復にとって重要であると指摘しているが,その観点からのアプローチはきわめて少ない。
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