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Construct for public Health Nursing: A fresh perspective on public health nursing, in terms of where it is practiced, in whose behalf and with what desired outcome―公衆衛生看護の概念—公衆衛生看護の実践の場,その対象そしてのぞましい結果についての新しい展望
Marla Salmon White
1
,
松野 かほる
2
1School of Public Health, University of Minnesota
2国立公衆衛生院衛生看護学
pp.472-477
発行日 1984年6月10日
Published Date 1984/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206849
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公衆衛生看護が,住民の健康にとって如何に重要であるかについては,種々の論議を待つまでもなく,論者の多数が一致して認めているところである。しかしながら,論議の中心となってきたのは,公衆衛生看護を構成するものは何かということ,即ち,その教育・実践・そして〈領域domain〉に関してであった。これらの論議は単に公衆衛生看護を定義づけるのみではなく,看護の内外関係者の一般的な合意が得られるような定義を案出することであった。こうした努力は,最も一般的な定義づけのための決定要因として,役割と手順に焦点が当てられてきた1)。
しかし,筆者は,そのように限定して公衆衛生看護を定義付けようとすることは,結局公衆衛生看護が社会的にこたえていけなくなるのではないか,又社会的に適応能力を失うことになるのではないか,と考えるのである。これまでのところ公衆衛生看護が急速な変化を見せている人間社会の環境に対して敏感に対応しているのは,公衆衛生看護に従事する人々の創意工夫,豊かな資源,又従事する人々の企業家としての能力があるからであり,公衆衛生看護の性格は,簡単な定義で要約できるものではない。
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