特集 活動の質を深める記録を求めて—日本看護協会長崎県支部研修会の取り組み
座談会
訪問記録の検討—佐世保市保健所記録グループ
久田 安恵
,
橋口 洋子
,
三田 康子
,
上田 真基子
,
松園 朋子
,
浦川 和子
pp.188-201
発行日 1983年3月10日
Published Date 1983/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206639
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はじめに
今回,記録という問題を考えるにあたり,現状の問題点などを見直すことから始まりましたが,その参考とする訪問記録に関する文献,指導書が数少ないのに,まず戸惑いました。臨床看護記録に関するものは,より質の高い看護をめざし,その基としての記録研究が行われています。公衆衛生看護も看護の本質と変わるはずはなく,より質の高いかかわりをするために,保健所の現場でも考え直す時期と思います。もちろん保健所の中には,もっと充実した記録形態をとり,勉強する姿勢をとり続けている所もあると思いますが,毎日の業務に流され,全国的に広がった記録簡素化の流れの中で,すっかり形骸化してしまった記録の現状に甘んじている傾向があることは,無視できません。又,保健婦個人で,波に逆らいつつ模索している方々もおられることと思います。このような状況下で,活動の中でゆきづまり,疑問を感じ,自然発生的に,記録見直しの問題意識が我々の中に芽生えてきたわけです。以下,当保健所における記録検討の経過を紹介します。
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