解説
デイ-ケアを中心とした精神衛生活動と保健婦
今村 イヨエ
1
,
グループ「とき」
1グループ「とき」
pp.157-160
発行日 1982年2月10日
Published Date 1982/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206482
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はじめに
日本の急激な社会情勢の変化とともに,国民の疾病構造も変わってきた。いわゆる≪心の病≫をもつ人々の層も多様になり,分裂病や神経症などに対して,従来もたれていた偏見もしだいにうすらいできつつある。荻野(1980)が指摘するように,"現代は分裂病と親和性をもった社会"といえよう。日頃の保健業務の中で,特定の症状,例えば,幻聴,幻覚などと闘いながら生活している人々と接することも多い。これらの症状をもった人たちの立場にたてば,精神的な病気もごく普通の病気だといわれるようになったが,実際には,必ずしも生活しやすい社会とはいえない。そこで,今日,しだいに広がりをみせつつある精神衛生活動,中でも,デイ-ケア活動を中心に,これまでの経験を基礎に保健婦の役割についてまとめてみた。
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