活動報告
九州阿蘇の山ふところに抱かれて—へき地の保健婦として8年間……
高木 美穂子
1
1熊本県上益城郡清和村役場
pp.864-868
発行日 1981年10月10日
Published Date 1981/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206426
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清和村の概況
8年間保健婦不在の無医村に就職して9年目を迎えた。
本村は農山村型で,面積129.37Km2と広大な所にわずか1,100世帯,人口4,600人の山間へき地である。南部は九州山脈に囲まれる形で宮崎県に隣接し,北部は阿蘇の外輪山の一角をなす。南国とはいえ全国的に積雪の多かった今冬は約半月ほど30〜40cmの積雪をみた。熊本市までバスで2時間を要し,耕地はわずか1,246haで約16%,他の大部分は山林原野である。人口は昭和31年の7,290人をピークに年々減少の一途をたどり,国勢調査によると,昭和35年から50年に至る人口の動きは7,007人から4,392人と15年間に2,615人の減少,減少率37.3%と本県で過疎化第4位の村である。村内には行政区域による集落が27あり,これら集落は標高400〜800mの狭い谷間の盆地の中で,山合いの日だまりに点在し,曲りくねった道路で結ばれている。
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