調査報告
愛媛県鬼北地区における脳卒中対策の効果と課題—9年間の脳卒中発症調査から
堀部 初恵
1
,
城口 カズ子
1
,
岡崎 晴代
1
,
高橋 悦子
1
,
大野 啓子
1
,
安岡 千恵子
1
,
杉本 幹子
1
,
古田口 ルリ子
1
,
密本 千枝子
1
,
青木 千都子
1
,
新田 則之
2
1愛媛県鬼北保健婦協議会
2鳥取大学医学部医動物学教室
pp.779-790
発行日 1981年9月10日
Published Date 1981/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206414
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I.はじめに
わが国で死亡順位の上位を脳血管障害,悪性新生物,心疾患などいわゆる成人病が占めるようになってから久しい。特に脳血管障害は首位を占めている1)。このことは鬼北地区でも例外ではない。さらに鬼北地区では脳卒中と関連の深い高血圧者率は30%近くあり,また寝たきり老人の約60%が脳卒中をその原因疾患としている状況が明らかにされてきた2)。このようななかで鬼北保健婦協議会は脳卒中防止対策を保健活動の大きな柱と位置づけ,その一環として1971年以降,会員の担当地区での脳卒中発症悉皆調査にとりくんできた3,4)。今回は,その後1979年までの9年間の調査結果について検討したので報告したい。
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