特集 障害を負った子供への援助をめぐって
神奈川県における一つの試み—神奈川県立こども医療センターと継続看護のシステムづくり
こども医療センター研究普及室—現状と乳幼児ケア事業
角田 昭夫
1
1神奈川県立こども医療センター研究普及室
pp.370-376
発行日 1981年5月10日
Published Date 1981/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206374
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I.はじめに
病院医師の使命はもとより院内で患者の診断,治療に当たることにある。しかし病院の機能が単にこれだけに留っている限り,医療への貢献には限界があるといってよい。近代医学はとくにプライマリーケアへの指向が盛んとなり,その内容の1つは公衆衛生活動である。公衆衛生は単に行政のみの命題ではなく,地域の医療機能をあげて協力しないことには目的達成にはとても及ばないことは言うまでもなく,この中における病院の役割も再考が迫られている昨今であろう。
神奈川県立こども医療センターは昭和45年の発足以来,高度かつ困難な小児疾患の診断治療に全機能を傾けてき,それによっていささかなりとも地域医療に貢献したと断言してはばからない。
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