活動報告
援助を要するニードを考える—授乳行動に問題のある母親への援助を通して
山丸 裕子
1
1徳島県立看護専門学校助産婦科
pp.230-238
発行日 1981年3月10日
Published Date 1981/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206359
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はじめに
人間とは,持っている機能を発揮し続ける存在を意味する。人間としての機能を果たす能力,あるいはその時々の状況に立ち向かっていく能力は,本質的なものであり,受胎と同時に発達してきたものである。
発達初期において,乳児があらわす個体的特徴,たとえば周囲からの働きかけに対する反応,泣叫性,身体的活動性,働きかけによるなだめられやすさなどは,母親の乳児に対する働きかけや,反応の様態,あるいは乳児に対する見方の成立を規定していくことを通して,母子関係そのものの性質に,影響を与えると考えられる。
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