特集 生活と労働に基盤を置いた保健活動へ
信濃町(長野県)で展開される活動をPHC概念で見ると……
龍野 由子
1
,
丸地 信弘
2,3
,
PHC研究会
1長野県上水内郡信濃町役場
2PHC研究会
3東大医学部保健学科
pp.650-671
発行日 1980年9月10日
Published Date 1980/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206286
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本誌が一昨年にかけて連載したプライマリー-ヘルス-ケアの反響は,保健婦以外のところから始まって徐々に広がってきているが,肝腎の保健婦諸姉にとっては,それがカタカナであるがためのタイム-ラグがあってようやく日常活動への取り込みを始める段階にあるようである。そして,おもしろいことに(当たり前ともいえるが),一様に,〈現在の業務の見直しに極めて有効な概念であり,明日への活動を創造する上で,現在何が不足しているかを知らせてくれるもの〉という言葉がこだましてきている。
今回お届けするのは,信濃町(長野県)のトマト栽培者の腰痛の訴えをきっかけに行った調査と,その調査を可能ならしめたボランタリーな機関〈健康研究会〉の機能を中心に,信濃町の保健活動をPHCの概念と照合・検討したものである。
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