特集 老人問題と保健婦活動
座談会
訪問看護活動と保健婦の役割—ねたきり老人訪問看護活動をめぐって
鎌田 ケイ子
1
,
鳥海 房枝
2
,
中島 由美子
3
,
前田 久代
4
,
安田 美弥子
2
,
宮地 文子
5
1東京都老人総合研究所
2東京都北区赤羽保健所
3横浜市旭保健所
4東京都練馬区石神井保健所
5埼玉県立衛生短期大学
pp.580-594
発行日 1979年8月10日
Published Date 1979/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206150
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赤羽保健所の調査の背景
宮地 老人の保健医療対策として老人健康審査が制度化したのが昭和38年ですから,それから15年経た53年度に老人保健医療総合開発事業の中で,在宅の老人看護,家庭看護訪問指導が挙げられています。いろんな所で在宅老人のケアのニードが高まっていますが,都市では40年の半ば過ぎから訪問看護活動がぼつぼつ目につき始め,関東地方ですと東村山や横浜が先駆して行政の中で活動に取り組んできて,東京もそれに追いついていろいろやってきましたけれども,今年度から北区で始めようとしているねたきり老人の訪問看護事業は,東京郡の中では遅いグループだけに,ビジョンを持って,今までの保健婦活動との関連の中で発展的にこれに取り組んでいこうという意見が強かったわけです。そこでこの際今後のねたきり老人訪問看護事業のあり方の根底を考えて取り組んでいこうということになって,保健婦雑誌の誌上をお借りして,すでに始めていらっしゃる横浜だとか石神井の保健婦の方達や東京都老人総合研究所の鎌田さんといろいろ意見を交換する中で,保健婦とねたきり老人訪問看護事業の方向性や課題をさぐってみたいと思います。
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