特集 石川県における保健所保健婦の今日的課題
新設の保健室の中で—検診が減り訪問がふえたけれども
橋田 昭子
1,2
,
森 恭子
1,2
1現石川県松任保健所保健婦室
2元石川県小松保健所保健婦室
pp.532-536
発行日 1978年8月10日
Published Date 1978/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206018
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はじめに
社会の複雑化に伴い,健康にかかわる地域の要求もかなり変化している。公害あるいは薬害による健康破綻,職業病,精神又は生活の不安定による異常行動などの問題等が増加し,昭和30年代とは異なった保健医療の需要が高まってきている。一口に健康を守るといっても多様化し,複雑になっている現在の保健需要に対応するには,保健所の能力ではあまりにも小さすぎるようだ。その小さい力を少しでも強化するため,石川県では昭和52年4月保健所の保健予防課から保健婦室が独立した。この1年をふり返って保健婦の活動とは何かという原点に立ちかえり,石川県小松保健所保健婦室の経験を通じて,保健婦室の功罪について考えてみたいと思う。もとより1年の経験だけで,性急に結論を出すつもりはないし,今後もこのような検討を続けたいと思っている。
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