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特集 早期胃癌の外科治療を極める—「EMR 適応外」への安全で有益な縮小手術を求めて
術後の課題
残胃の癌は減らせるのか—除菌について
Does Helicobacter pylori eradication reduce the incidence of metachronous gastric cancer in the remnant stomach after gastrectomy?
加藤 元嗣
1
,
小野 尚子
1
,
間部 克裕
2
Mototsugu KATO
1
1北海道大学光学医療診療部
2北海道大学がん予防内科
pp.1488-1492
発行日 2014年12月20日
Published Date 2014/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200148
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【ポイント】
◆胃癌は組織型を問わずHelicobacter pylori感染に伴う慢性胃炎を背景として発症する.
◆胃癌治療には内科治療と外科治療があるが,内視鏡的粘膜下層剝離術の普及によって,胃癌の内視鏡治療の適応拡大がなされてきた.
◆H. pylori除菌が内視鏡治療後の異時癌の発生を抑制することは,わが国におけるランダム化比較試験より証明された.H. pylori除菌には異時癌の予防効果が期待できる.
◆外科切除後の残胃再発には,十二指腸液の逆流,迷走神経切離による脱神経支配など,術後の胃内環境の変化が関与しているが,H. pylori除菌の予防効果は明らかではない.
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