特集 乳児死亡ゼロをめざして—福島県田村地方の母子保健活動30年
開拓保健婦の歌
保健婦になって
会田 ハツ子
1
1三春保健所
pp.519
発行日 1977年9月10日
Published Date 1977/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205892
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昭和35年5月開拓地保健婦として勤めることになり,6町1村に散在している開拓農家748戸を受持った。それまで主婦として家庭内に閉じこもっていて,開拓地などというもののあることすら知らなかった私は,山間僻地に荒野を拓きつつ生きている人々の厳しい生活を見て,胸のつぶれる思いであった。その心の激動が歌を詠ませたのである。歌は拙いものだが,私にとってはかけがえのない生活記録だ。
登りゆく山道葛の咲き乱れ開拓部落はまだ遠きらし人知れずりんどうの花咲きている開拓部落の近道けわしつやつやと光るブドウを軒端より摘みてくれたり開拓の人。
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