特集 病院に働く保健婦の活動—見直される機能と役割
活動報告
在宅臥床患者の自立への援助—訪問看護の実践の中から
山崎 摩耶
1
1中野総合病院保健部
pp.178-180
発行日 1977年3月10日
Published Date 1977/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205821
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1.はじめに
生活様式の変化と多様化は疾病構造の変遷をもたらし,慢性疾患,老人疾患は増大する傾向にある。特に在宅療養患者がふえていく傾向の中で,長期臥床患者は地域のヘルス-ニードの最も高い部分でありながら,なかば潜在化し現実には医療の過疎的状況下におかれている。地域のヘルス-ニードにみあった医療・看護を提供するためには,現在の保健医療体制の中では多くのスタッフのチーム医療が必要とされる。特に医療機関が地域保健活動を効果的に展開するためには,地域全体との連携が必要であることはいうまでもない。
当院では,戦前の一時期に保健婦が地域へ出かけていって母子を中心とした家族ぐるみの健康管理を行っていった経験をもっている。昨今の地域医療"再考"の中で,ふたたび地域保健活動の一環として訪問看護を保健婦の手で開始している。
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