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昭和51年版厚生白書 婦人と社会保障まとまる
pp.49
発行日 1977年1月10日
Published Date 1977/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205796
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恒例の厚生白書が発表された。第20回目にあたる昭和51年版厚生白書(昭和50年度厚生行政年次報告書)は,"婦人と社会と社会保障"をサブタイトルにしてまとめられているが,これは50年(1975年)が国連の"国際婦人年"であったことにちなみ,わが国の社会保障を婦人のサイドから見直し,その現状と課題を浮きぼりにするのがねらいといえる。
白書は例年どおり総論(特集)と各論(年次報告)に分けられているが,総論の第1章では,婦人の生活と健康に関し,まず戦後大きな変貌をとげた人口動態の面から,出生数で当初男子を上回っている女子が,各年齢とも死亡率は男子の方が高いため,しだいに人口差は縮小し,50歳前後で男女比が逆転,最終的には女子が5歳ほど長命となる。また戦争の影響でくずれた配偶関係も加わって,老後(老人)問題は男子以上にかかわりの大きい問題だと指摘している。
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