特集 保健指導の原点を探る—カンファレンスによる問題点の追究
カンファレンス・素材
多問題家族の支援に関する一考察
小野 光子
1
1神奈川県秦野保健所
pp.2-14
発行日 1977年1月10日
Published Date 1977/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205791
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はじめに
地域での家族単位の支援については長い歴史をもつ保健婦活動であるが,果たしてその家族の意味するものへ目を向けてかかわってきたのだろうか,家族関係論や家族のダイナミックな観点からケースを見ることができたのだろうか,と今疑問に思えてきた。どんな立場の人であれ,家族があればそこには当然家族のダイナミクスが働いており,そこからの意識的かかわりが必要とされてきている。
ここに取り上げた事例はいわゆる多問題家族であり,家族一人一人に問題があり,それが複合して入り込み,どこに焦点を当てたら良いのかわからなくなってきていた。又,地域からも孤立しており,家庭的にも,地域的にも問題が多かった。
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