事例報告
家族の協力がなかった寝たきり老人の家庭訪問事例
松本 たかゑ
1
1兵庫県多紀郡篠山町
pp.305-311
発行日 1975年5月10日
Published Date 1975/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205606
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
保健婦,看護婦の勤務経験の後,10数年間仕事を離れていた私も,保健婦の産休代替の約2年間をきっかけに,48年3月当篠山町に就任した。当町は過去には1名の保健婦を設置していたが,その保健婦も2年間で退職し,約2年間保健婦未設置となりブランクがあるため,過去の保健婦の活動記録も全然ないままの就任だった。
人口約15,200人,世帯約3,900,国保被保険者数6,730人(加入率44.3%),国保世帯2,240(加入率57.4%),医療機関12,歯科4はほとんど町の中心に密集している。多紀郡は当町を含め6町あるが,5町全部保健婦設置はゼロで,国保保健婦の業務を身近に見本とするところもなく,何から手をつけていくべきかとまどった。
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.