連載 在宅難病患者と家族をめぐって・3
難病患者,家族の心理・社会的特性(その2)—事例研究を中心に
鵜沢 立枝
1
1虎の門病院医療相談室
pp.231-239
発行日 1975年4月10日
Published Date 1975/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205592
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はじめに
前号では,患者,及び家族の心理・社会的側面から"難病"を規制し,病状経過に伴う心理・社会的側面の変容度合をモデルで示し,これに個別性のfactorをどのようにかみ合わせ検討していくことが,1人の難病患者,及びその家族の特性又は問題点を的確にとらえ(診断),更にcareに移していくことが可能になるかについて示した。
本号では,難病の中でも予後の悪い筋萎縮性側索硬化症(以下,A・L・S)の事例二つについて,前号で示した各側面からとらえ,分析し,それにより得た患者像について考察しつつ,"予後の悪い難病患者をcareする"とはどういうことなのか,又どのような視点,あるいは方法があるのかについて,更に考えていくことを目的とする。
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