特集1 秩父の保健婦活動・昨日今日
部落の人は検診日を待っている
富沢 茂
1
1埼玉県秩父郡皆野町役場
pp.112-114
発行日 1974年2月10日
Published Date 1974/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205436
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私が皆野町に就職したのは昭和36年の5月で,もう12年になる。皆野町は埼玉県の西北,秩父郡の東北にある山合の町で,町の中央を荒川が流れ,三つの支流が上,中,下の三様に流入している。川の沿岸には平坦地があり,商店のほか工場などもあるが,農家が多くほとんどが兼業農家である。町の中心部は長瀞町と秩父市に隣接しているので,比較的交通の便もよく近年観光地として脚光をあび始めているが,西北の山間部は交通の便も悪いため中心地への集中が目立ち,過疎化はますます進んでいる。
面積は63.07km2でうち山森が80%を占め,残りが耕地その他となっている。青年層の都市集中により転出が自然増加を上回り,年々人口は減少している。昭和47年4月1日現在人口13,184人,出生率16.2,死亡率8.1であるが,人口構成は必然的に老齢化の現象がみられる。
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