海外論文
From a Philosophy of Clinical Nursing to a Method of Nursology―臨床看護の哲学から看護学の方法へ
Josephine G. Paterson
1
,
小野寺 杜紀
2
1オハイオ州立看護大学
2神奈川県立衛生短期大学
pp.412-417
発行日 1973年6月10日
Published Date 1973/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205303
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この看護学の方法,すなわちこの人間的方法は,知る者の知る準備,他者を直観的想像的に知ること,他者の象徴的解釈,知る主体者による他者の相互補足的総合,知る主体者の内部における"我々"についての多様な知識から"逆説的なる一者"についての知識への,また自己を選択することへの移行から成り立つ。専門的臨床看護におけるその妥当性は,看護の諸構造の形成から看護理論の発展まで広くあてはまる。
これは主観的――客観的研究方法であり,専門看護の本質に合致するものである。それは,看護の複雑にして流動的な精神の本質を,この精神を完全に保持したまま,叙述しようという試みである。
看護に関する経験的知識によって,筆者は,この看護学の方法を構築するために用いられ,統合され,対応された種々の哲学的思想の重要性を認めるに至った。この方法は因襲を踏襲しようとするものではない。むしろ,それは,概念化された看護婦と世界との間にある諸現実を意義深く増大させ,これらを共有しようとするものである。
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