特集 保健所再編成の動き
第Ⅲ部 現場の声
5年目のまよいを経てプロの道へ
A生
1
1某県保健所
pp.110-113
発行日 1971年3月10日
Published Date 1971/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204889
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私は,今,保健婦という職業に不安を抱いている。先輩保健婦に言わせると,焦りからだというが……。私をこのようにさせたのは,1泊2日の研修を終えてからである。それまでは13人という,それぞれに個性もあり,リーダーシップのある,そして,これでもか,これでもかと体当りをしながら,自分自身で活路を見い出そうとする保健婦を見ていた。
45年4月転勤により,現在に至るのだが,その前の私はどうであったろうか。保健指導の確立は,われわれ保健婦がという大義名分を掲げながらも一向に身についていかなかったのである。2度目の転勤,そして5年目にようやく保健婦らしい仕事に手を染め始めたと思ったら,その自信を根底から揺さぶられ,保健婦とは何ぞやと考えている始末である。
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