特集 精神分裂病患者への技術論
私の技術論
峰村 光平
1
1峰村診療所
pp.37-38
発行日 1971年2月10日
Published Date 1971/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204846
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私が今分裂病患者に行なっている治療法を,とのことですので以下簡単に述べます。
私の前に精神分裂病と診断のついた患者がいますと,私はその患者の社会生活をできるだけ詳しく知ろうとします。とくにその患者の生活の変化に目をむけて,それと病状との関連を見ます。すなわち,病状の変化を日常の生活の変化の面でとらえ,その変化が来る前に患者に与えられた出来事について具体的に知ろうとします。それは,生活臨床的に患者の生活特徴を知ろうとしてのことです。それに診察室での患者や家族との話合だけでは知ることは困難です。そのため,同一の見方をする地域保健婦さんによる患者宅への訪問を中心とする,情報収集と意見交換が大変重要です。家族との話合いも常にこの点に重点をおいて行なわれます。
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