私の技術論

　精神科のソーシャルワーカーとしての私の姿勢は，入院を全面否定することにあります。この姿勢こそ精神医療，福祉の体系を解体し創造する作業につながり，患者のあたりまえの人間としての権利を守ってゆく唯一の方法だと考えています。

　しかし，病院ソーシャルワーカーとしてのこの姿勢は，常に矛盾とぶつからざるをえない。病院は入院患者なしには成立たないからです。そこで私の実践志向は，できる限りの通院治療と，一方では，1日も早い社会復帰にあるわけです。