特集 老人の医療と福祉
診療所の経験から
佐藤 智
pp.28-29
発行日 1970年6月10日
Published Date 1970/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204694
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少し話がそれるかも知れませんが,内科の臨床医としての私が,保健婦の家庭訪問活動をどう考えているかを,はじめに述べたいと思います。
私は最近,「病気は家庭で治すのが原則である」と,しみじみ思います。無論病気によっては,ある期間病院に入院して,適切な治療をうけねばならないことは当然ですが,一方,現在の病院には,自分の家庭で,ゆっくりと休養し,自分に適した食事,栄養をとった方が治療上よい状態になっても,なお入院している人が多いと思います。特に慢性疾患,成人病の場合にはこの傾向が強いようです。
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