特集 保健婦活動め独自性めざし
町村に根をおろす宮城県の保健婦
石巻保健所管内市町村の活動—離島網地島の健康増進について
安住 泰子
1
1牡鹿町国民健康保険課
pp.57-60
発行日 1970年3月10日
Published Date 1970/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204630
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.はじめに
牡鹿半島の突端より南太平洋上約4千海里余りを経て東西に横たわっている網地島は網地浜,長渡浜の2部落よりなり,総面積6.58km2,人口2,798名によって構成されている。本土との交通は鮎川—網地島間約25分を要する巡航船の4航海と石巻—網地島間約2時間を要する2航海のみで地形は段週地で農耕地は狭く酸性土壌でありしばしば季節風に支配されて定期船の欠航がみられる。またそうした時には島の人達の沿岸漁業ができなくなり著しく食生活が変則的になる。しかしこうした網地島にも39年には海底ケーブルによって水道が引かれた。
長期の遠洋漁業に出かけている夫の留守を守っている主婦達を中心とする強力な連帯行動により,わずか3年足らずのうちに「手を洗おう」活動から始まって緑黄野菜の計画栽培やポリライスの共同購入におよぶ幅広い活動が展開され,今,着実に明かるく健康な部落づくりへと発展している。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.