現代用語の基礎知識

　この本を開くとまず冒頭に本書の特色として以下の事が書かれている。「本書に集めた用語は，内外の政治経済の動きを理解するために必要な時事語や今日の文化，科学を理解するために必要な学術語，専門語，又現代生活の常識として知っておきたい風俗語，流行語，外来語という標準で選んだ。収載語数は1万8千語を越え……各方面の新語は，ほぼ完全に網羅したと思う，云々」と。この様に本書は手軽な新百科辞典といっても良いものである。

　用語の整理は，専門別に「政治用語の解説」とか「現代文学用語の解説」「社会風俗用語の解説」という風に71項目に大別し，それぞれその筋の権威ある人達が解説を担当している。巻末の索引は「外国語の略語・総索引」と「アイウエオ順・全用語索引の二つに分かれ，新聞によく出て来るASPACとかNASAKOMという略語も簡単に出て来るし，アイウエオ順でも引けるので普通の辞典と同様に便利である。又専門別に読んでいっても前後脈絡のつく様に配列してあるので読物としても面白い。