日本看護診断学会第12回学術大会報告 質保証時代における看護診断
【パネルディスカッション】
臨床用語の概念と用語,そして標準化
大江 和彦
1
Kazuhiko Ohe
1
1東京大学大学院医学系研究科医療情報経済学分野
1Department of Medical Informatics, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
pp.89-93
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100256
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はじめに
臨床医学の世界では,これまで多くの学会が用語集(terminology)を作成し出版してきた.それらを日本医学会(2006年6月時点で医学関係の101学会が加盟)では,医学用語辞典として出版している.これは,それぞれの学会領域で使われる医学用語を,多くは英語・日本語対照用語集として出版しているもので,一定の標準化がなされている.しかし,同じ英語用語が学会間で異なる日本語になっているケースも散見され,必ずしも標準化が完全になされているわけではない.
このように,用語の標準化は専門用語であっても意外に困難なものである.筆者は,日常診療で電子カルテや電子レセプト請求に使用するための標準化された病名集ファイル(以下,標準病名マスター)の開発にここ数年携わり,現在多くのシステムで普及しつつある.この経験を交えて,概念の用語の標準化について述べる.
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