特集 地域精神衛生活動と保健婦
第Ⅲ部 保健婦の活動報告・経験レポート
事例を中心にした現場の経験から
井上 ヤヨイ
1
1高知県窪川保健所
pp.58-60
発行日 1967年11月10日
Published Date 1967/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204061
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はじめに
昭和40年の精神衛生法一部改正は患者およびその家族には大きな福音ともいえよう。この法改正によって家族の治療費支出が軽減されたことは確かである。しかしこれだけで障害者をとりまく問題が解決できたであろうか。
精神障害者をかかえた家族の悩みは深刻である。住民の知識の普及をはかり,発生を予防し,早期治療の意義を徹底させ,再発防止の環境の必要性は,立派に法にはうたわれているにもかかわらず今の施行体制で果してそれが成し得られるだろうか? 住民の保健指導を任務とする私たち保健婦はただ施行内容のとぼしさだけを嘆いているばかりで良いものであろうか?
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