読者からの手紙
八丈島に赴任して
小笠原 登志子
1
1東京都八丈島八丈町八丈病院
pp.9-10
発行日 1966年11月10日
Published Date 1966/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203774
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東京から船で13時間,飛行機で50分。"鳥も通わぬ八丈島"といわれたこの島も,今は1日4回の飛行機と隔日入港する定期船によって,大きく開けています。しかし,雨風の多いころになると,交通はとだえまったく孤島といった感じがしないでもありません。
この島に今年4月,ベッド数34床を持つ町立病院が完成しました。4月完成といっても外観だけで,院内の床磨き,ガラス拭き,機械器具の取付け,物品の配置,点検,衛生材料作りから,布片類のミシン掛けにいたるまで,内地からの第一陣としてきた5名(正看2名,准看1名,助産婦1名,保健婦の私)の手によって,1ヵ月間,白衣どころか,ズボンにほおかむり姿で,開院準備のために,奮闘したものです。どうにか患者収容可能な状態で開院したのは5月2日でした。
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