特集 身の回わりの衛生
第III部 社会問題となった衛生問題
新潟の有機水銀中毒
水野 肇
pp.84-90
発行日 1966年2月10日
Published Date 1966/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203577
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「ニゴイ」が犯人
水俣病は,体内にはいった有機水銀が脳にいって、大脳や小脳の特定皮質がおかされ,そのために特有の症状がおきる病気である.大脳や小脳のつかさどっている視覚,聴覚,言語中枢などがおかされ,主として
① 手足のしびれ.
② 視力を失ない,とくに視野がせまくなる.
③ 言語障害.
④ 難聴,最初高音部がきこえなくなり,順次低音にうつっていく.
との四つの症状が現われるのが特徴.
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