研究・報告
健康相談業務の合理化についての考察
高橋 啓子
1,2
1仙台市南保健所
2前仙台市東保健所
pp.65-69
発行日 1965年10月10日
Published Date 1965/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203492
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健康相談活動が業務の中心となっていた保健所設立当時からみると,衛生行政上の責任が課せられ,各種の業務が加わり,間口が広がっても,健康相談業務はほとんどその形態を変えず現在に至っているように思われる.保健所の業務が増加し,保健所の職員,ことに保健婦がクリニックの保健指導に費やされる労力と時間が大きく,他の重要と考えられる業務に十分な時間をとれない上,健康相談の利用者が増加し,一定時間の範囲では,質的によい指導ができないなどの点から,私どもは健康相談業務,いわゆるクリニックを整理し,スケジール制および呼び出し制に改め,集団指導化,受け入れ態勢の充実,指導の徹底などをはかってみた.
仙台市東保健所は昭和35年4月開設された(業務が実際に行なわれ始めたのは5月以降).政令市のU4型保健所である.管内人口90,642,世帯数20,084,面積59.1平方粁(昭和37年7月現在)出生数年間1,622,死亡数年間478,乳児死亡数年間32(いずれも昭和35年〜37年平均).登録結核患者数1,409(昭和38年末現在).保健所常勤職員56名,うち医師3名(所長,結核担当,小児担当),保健婦9名(助産婦を含む),看護婦3名(ただし,政令市であるため,予防接種業務に業務量の半分以上がさかれている)である.非常勤医師2名(1週8時間ずつで成人病担当)母性担当および整形外科専門顧問医がいる.
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