びぶりおていく
学校保健/からだの働きと病気/黒人はこう考える/変わる地方都市
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pp.60-61
発行日 1965年10月10日
Published Date 1965/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203489
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学校保健実務に理論的な裏づけ
戦後,学校保健は著しく向上した.しかし,学校保健法がその進歩をさまたげたという見解もなくはない.そのため,学校保健は,学校保健主事,校医,学校薬剤師,養護教諭などの専門に分化され,それぞれの役職に応じた領域の分担教育しかなされないようになった.これはたいへんおかしなことである.保健管理のおおもとがわからないで,そのまま各役割しか考えていないのだから.
この傾向を反映して,学校保健には良書が少ないといわれている.たしかに学校保健を扱った本はあっても,教育の立場,行政の立場から見た理念的なものが多く,管理のおおもとをふまえ,衛生学的な基礎づけを行ない,その上で各役割の具体的な展開を計った例はきわめて少ないのである.こうした中で,額田氏のこの著は,学校保健実務の理論的裏づけを与えるのにかなり成功している.とくに環境衛生面の理解に参考になるだろう.もっとも,最近この基準が定められたので,このつぎの改訂では改められなければならないが.
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