読者からの手紙
農村母子の衛生教育を
中西 亮子
1
1大阪府立厚生学院保健部
pp.11
発行日 1965年10月10日
Published Date 1965/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203472
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保健婦のなすべき仕事はいったいなんなのだろうか.私たちは理論ではああだこうだといっているが,実際のところくわしくはいいあらわすことができない.また自分が保健婦になってなにをしたいかといわれても具体的に答えることができないが今まで感じてきたことを書いてみると,現在保健婦として働いている彼らはほんとうの仕事をしているのだろうか.満足できる仕事なのだろうか.訪問は保健婦のする仕事のすべてだとも思わない.訪問が保健婦の仕事だという人もいる.でも実際には保健婦活動の9%ぐらいを訪問にあるいは30%くらいを訪問に費しているなどまちまちである.私たち学生は実際社会に出てなにをすればいいのか.あらゆる場所での衛生教育が保健婦の仕事であるという.
その中の訪問指導をとりあげてみても確かに個人指導ができるが,その場その場での指導に終わることが多いようだ.それでは意味がないのではないだろうか.継続して訪問指導するところに訪問のもつ衛生教育の意味があると思う.私たちの指導したことが実際に役に立ち,実際どのように実践したかをこの目で確かめてみたい.
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