講座
農村における母子衛生について
柳沢 利喜雄
1
1千葉大学医学部
pp.47-51
発行日 1962年6月10日
Published Date 1962/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202593
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1.はじめに
第10回日本農村医学会総会が昨年の10月7日と8日に岐阜市公会堂で開催され,会長小島国康博士司会のもとに本会特有の理論と実践にみちた,熱心な研究討議がなされた.ことに今年は日本農村医学会が初めて日本医学会の第50分科会として正式に認められて,初めての総会だつたので,一般演題も75題をこえ,特別講演,宿題報告のほかに二つのシンポジゥムも行なわれた.そのシンポジゥムの一つが「農村における母子衛生について」であつた.私がその座長をつとめた関係上,その模様について説明し,あわせて本題の解説も試みてみよう.
いつたい農村医学の問題としてなぜに本題が重要であるかについては,講演内容の説明でおのずからわかることである.したがつて初めにまず学会の講演内容を説明しよう.
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