びぶりおていく
看護調査入門/薬の効用/薬禍/見えない政府
Y・Z
,
Y・Z
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N
pp.52-53
発行日 1965年5月10日
Published Date 1965/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203397
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"ニード分析"の手がかりに
読んでいるうちに面白くてぐんぐん魅かれてしまった.今までにもずいぶん調査研究に関した本が出ているが,私の読んだ範囲では,これくらいわかりやすくそして要を得た解説をしている本はない.平易なことばで洗練された文章は流れるように淡々としかもたいせつなところは強く押し出してあるので,バックやポケットに入れていても随時必要な点を目次のページによって見ればよい.忙しい日にまことに便利重宝である.「患者を中心にした看護」が看護管理の上でどのように検討されるべきかが今の看護指導者に課せられた大きな問題であると思うが,そのためにはより深く患者を理解しなければならない.著者はこれをよりよい看護業務に近づくための調査的接近(OR)とよんでおられる.私は4年前ある熱心な病院長であり高看学院長である方とこの問題について取り組んだことがあったが,ただ従来からの心理学の方法だけでなく,科学的な研究方法はないものかと種々探したのであるが,この本が当時あればとしみじみおもう.女性は数字によわく科学的でないなどと定評があるが頭から敬遠していることもないではない.「調査研究」などの科目は看護学校において十分教育し,実社会にそれが生かされるようにすべきであろう.「ニード分析」がもっとも身近かにあってたやすく飛びこめる問題であることをこの本は教えてくれるであろう.たくさんの看護関係者の方々が愛読されることをのぞみます.
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