日眼百年史こぼれ話・11
政府に見捨てられた医学校
三島 濟一
pp.1858
発行日 1999年11月15日
Published Date 1999/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906639
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私の曾祖父,祖父,父はみな現在の阪大医学部の前身の医学校を卒業したので,私には親しみがあり,子供のころ父に連れられて中之島の阪大病院によく遊びに行った。病院の西端の一部を「山口病院」と呼び,山口先生の寄付になるものと教えられていた。また大阪人の阪大に対する思い入れも非常に深いことをよく知っている。
のちに,東大の教授,病院長になってから,東大と阪大の気風の違いが目につき,山口病院のことが思い起こされた。日眼百年記念誌の編集にあたり,阪大の歴史を丹念に調べ,やっと山口病院の謎が解ける思いがした。
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