グラビヤ
ある生活—メリヤス工場に働く人びと
pp.2-8
発行日 1965年5月10日
Published Date 1965/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203383
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戦後の疲弊したわが国の経済の立てなおしの,先駆的役割を果たしてきた中小企業は,独占資本の整備の統合が進むにつれて,その社会的存在は相対的に下降線をたどり,ここ2,3年には,相ついで倒産してゆくものが多くなってきている。昨39年に倒産した数は約4,200件にのぼり,中小企業経営は全般的に悪化の一途をたどっている。
大企業に比べて設備の粗悪化は利潤の低下を招き,それがさらに設備投資の低下と悪循環を呼び起こしている。さらに独占資本の系列化の進む中で,流通部門からもしめ出され,痛めに痛めつけられているのが実状である。にもかかわらず,わが国全産業の65.6%は中小企業によって占められている。事実をどうみたらよいのか。
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