リハビリテーションを理解しよう・5
共に働く人びと
芳賀 敏彦
1
1リハビリテーション学院
pp.82-85
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913252
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きわめて簡単な,たとえば小さな切り傷,鼻風邪などは家庭療法で治癒できるし,少しひどくなって医師を訪ねても,医師と看護婦でこと足りることが多い。しかし疾患・傷害の種類および程度により,さらに他の専門の人びとの協力が必要になる。特に慢性,長期にわたる複雑な症例では,これらの專門職の人びとのよいチームワークで患者が社会へ帰る,いわゆるリハビリテーションを含んだ治療の期間を短くし,またその回復程度を向上させることができる。
よいチームワークを持つにはいろいろな要素があるが,そのなかで大切なのはお互いがお互いの職務内容をよく知り,それが自分の専門職とどのようなつながりを持っているかを知ることである。いくら多くの専門職の人びとがいても,バラバラに横のつながりもなく仕事をしていることは,患者の治療には寄与しない。これには,たとえば春に新卒の看護婦が就業してきたときには,オリエンテーションで各専門分野の人びとの仕事の場所,その内容およびつながりを,かなりくわしく教えることも一つの方法である。またこのことは患者治療のカンファレンスにも大切である。
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