書評
—高橋 功—アルベルト・シュワイツァー—小伝—
長谷川 泉
pp.52
発行日 1963年12月10日
Published Date 1963/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202999
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シュワイツァー博土は今年満88歳になった.この高齢でなお南阿ガボンのランバレネにあって黒人の診察に当たっている.高橋功博土は,夫人とともにシュヴァイツァー病院にあって長期勤務に服している.シュワイツァー病院の正式の勤務者はファミリーと呼ばれ,一時的な手伝いは客員であって,その間に厳密な区分があるそうである.高橋博土はランバレネにあって足かけ5年にもなり,日本人としては初めてのファミリーである.
本書はシュワイツァー博土のもとにあって,この世紀の医人の生への畏敬の倫理と実践をまのあたりにした著者が書きおろした小伝である.シュワイツァー博土の生涯が要領よく辿られるとともに,その文化哲学観について洞察の目が及んでいる.
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